この記事のポイント
- リーグ優勝決定シリーズは4勝で勝ち抜け。0勝2敗からの突破は40度で6度
- 敵地で2連敗したチームに限ると、23度で4度(17.4%)
- 0勝3敗からの突破は42度で1度だけ。2004年のレッドソックス
MLBのポストシーズンは、ワイルドカードシリーズ2勝、地区シリーズ3勝、リーグ優勝決定シリーズとワールドシリーズ4勝で突破できる。リーグ優勝決定シリーズで1985〜2025年に0勝2敗になった40度のうち、突破は6度(15.0%)。第1戦と第2戦を敵地で落としたチームに限ると、23度のうち4度(17.4%)になる。
ドジャースはブルワーズとのナ・リーグ優勝決定シリーズで、敵地のアメリカンファミリー・フィールドで2連敗した。過去の数字は2025年までのシリーズで数えた。

ポストシーズンは何勝で勝ち抜け?
2026年のポストシーズンには、両リーグ6球団ずつの計12球団が出る。地区優勝のうち勝率上位の2球団は1回戦が免除され、地区シリーズから登場する。ナ・リーグはブルワーズが第1シード、ドジャースが第2シードだった。
| ラウンド | 形式 | 勝ち抜けに必要な勝ち | 本拠地の順 |
|---|---|---|---|
| ワイルドカードシリーズ | 3回戦制 | 2勝 | 3試合とも上位シード |
| 地区シリーズ | 5回戦制 | 3勝 | 上位2・下位2・上位1(2-2-1) |
| リーグ優勝決定シリーズ | 7回戦制 | 4勝 | 上位2・下位3・上位2(2-3-2) |
| ワールドシリーズ | 7回戦制 | 4勝 | 上位2・下位3・上位2(2-3-2) |
ワールドシリーズで本拠地が多い側(上位)は、レギュラーシーズンの成績が良いほうのリーグ王者になる。リーグ優勝決定シリーズは、上位シードが第1・2・6・7戦を本拠地で戦い、下位シードが第3・4・5戦を本拠地で戦う。今回はブルワーズが上位で、ドジャースはここから3試合続けて本拠地で戦う。
優勝決定シリーズで0勝2敗から勝ち抜けたチームは?
リーグ優勝決定シリーズは1969年に始まり、1984年までは3勝で勝ち抜ける5回戦制だった。1985年に7回戦制になってから2025年までの80シリーズで、片方が第1・2戦を連勝したのは40度。そこからもう一方が勝ち抜けたのは次の6度だ。
| 年 | リーグ | 0勝2敗から勝ち抜けた球団 | 相手 | 最終の勝敗 |
|---|---|---|---|---|
| 1985 | ア・リーグ | ロイヤルズ | ブルージェイズ | 4勝3敗 |
| 1985 | ナ・リーグ | カージナルス | ドジャース | 4勝2敗 |
| 2004 | ア・リーグ | レッドソックス | ヤンキース | 4勝3敗 |
| 2020 | ナ・リーグ | ドジャース | ブレーブス | 4勝3敗 |
| 2023 | ナ・リーグ | ダイヤモンドバックス | フィリーズ | 4勝3敗 |
| 2025 | ア・リーグ | ブルージェイズ | マリナーズ | 4勝3敗 |
6度のうち5度は第7戦までもつれた。最近の5年では2023年と2025年に起きており、決して遠い昔の話ではない。1985年は、7回戦制になった最初の年に両リーグで起きている。
敵地で2連敗したチームの突破は?
今回のドジャースのように、第1・2戦を敵地で落としたのは40度のうち23度。そこから勝ち抜けたのは、1985年のロイヤルズとカージナルス、2004年のレッドソックス、2023年のダイヤモンドバックスの4度(17.4%)だった。
本拠地で2連敗したケースは17度あり、勝ち抜けは2度(11.8%)。2025年のブルージェイズと、2020年のドジャースだ。2020年は新型コロナウイルスの影響で全試合が中立地のテキサス州アーリントンで行われ、ドジャースは記録上の本拠地として第1・2戦を戦った。
敵地で2連敗したほうが、わずかに突破の割合が高い。2-3-2の形では、次の3試合を本拠地で戦えるからだという説明はできる。ただ、23度と17度では数が少なく、差は偶然の範囲とも言える。
ワールドシリーズで0勝2敗から勝ち抜けたのは?
7回戦制のワールドシリーズは2025年までに117度あり、0勝2敗になったのは55度。そこから勝ち抜けたのは10度(18.2%)で、最後は1996年のヤンキースだ。それから2025年までの29年間、0勝2敗からの世界一は出ていない。
| 年 | 0勝2敗から勝ち抜けた球団 | 相手 | 最終の勝敗 |
|---|---|---|---|
| 1955 | ドジャース(ブルックリン) | ヤンキース | 4勝3敗 |
| 1956 | ヤンキース | ドジャース(ブルックリン) | 4勝3敗 |
| 1958 | ヤンキース | ブレーブス(ミルウォーキー) | 4勝3敗 |
| 1965 | ドジャース | ツインズ | 4勝3敗 |
| 1971 | パイレーツ | オリオールズ | 4勝3敗 |
| 1978 | ヤンキース | ドジャース | 4勝2敗 |
| 1981 | ドジャース | ヤンキース | 4勝2敗 |
| 1985 | ロイヤルズ | カージナルス | 4勝3敗 |
| 1986 | メッツ | レッドソックス | 4勝3敗 |
| 1996 | ヤンキース | ブレーブス | 4勝2敗 |
1985年のロイヤルズは、ア・リーグ優勝決定シリーズとワールドシリーズの両方で0勝2敗から勝ち抜けた。同じ年の優勝決定シリーズとワールドシリーズで2度とも逆転したのは、このロイヤルズだけだ。
0勝3敗から勝ち抜けたチームは?
7回戦制のリーグ優勝決定シリーズとワールドシリーズで、0勝3敗になったのは2025年までに42度。勝ち抜けたのは、2004年ア・リーグ優勝決定シリーズのレッドソックスの1度だけだ。
レッドソックスは第3戦を本拠地で8対19と大敗した。そこから第4戦を延長12回、第5戦を延長14回で取り、敵地に戻った第6・7戦も連勝した。
ドジャースが0勝2敗から勝ち抜けたことは?
ドジャースは、ブルックリン時代を含めてポストシーズンで0勝2敗になったことが、今回を除いて18度ある。勝ち抜けたのは次の5度。
- 1955年ワールドシリーズ(ヤンキースに4勝3敗)
- 1965年ワールドシリーズ(ツインズに4勝3敗)
- 1981年地区シリーズ(アストロズに3勝2敗)
- 1981年ワールドシリーズ(ヤンキースに4勝2敗)
- 2020年リーグ優勝決定シリーズ(ブレーブスに4勝3敗)
1981年は、ストライキでシーズンが前後半に分かれた年で、5回戦制の地区シリーズでアストロズに敵地で2連敗してから3連勝した。その勢いのままワールドシリーズでもヤンキースに2連敗から4連勝し、1年で2度の逆転を果たしている。
リーグ優勝決定シリーズに限ると、0勝2敗は2008年、2013年、2020年、2021年の4度で、勝ち抜けは2020年だけ。逆に1985年は、2連勝してからカージナルスに4連敗した側だった。
第3戦はいつ?
第3戦は10月14日(日本時間15日午前9時開始予定)、ドジャー・スタジアムで行われる。先発はブルワーズがロバート・ガッサー、ドジャースがブレイク・スネルの予定。勝てば1勝2敗、負ければ突破例が1度しかない0勝3敗になる。
日本人選手は0勝2敗からの逆転に関わった?
1995年以降、7回戦制のシリーズを0勝2敗から突破したチームで出場した日本人選手はいない。5回戦制では、2017年のア・リーグ地区シリーズで田中将大がヤンキースの0勝2敗からの第3戦に先発して7回無失点で1対0の勝利投手になり、チームは3勝2敗で突破した。
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この記事の数字について(出典・集計方法)
- シリーズの勝敗は、MLB Stats API の日程データ(
schedule、gameType=L=リーグ優勝決定シリーズ、W=ワールドシリーズ、D=地区シリーズ、F=ワイルドカードシリーズ)から、終了した試合の勝者を日付順に並べて数えた。シーズン単位の取得では雨天順延などで日付が変わった試合が21試合抜けていたため、各年9〜11月の日付範囲でも取り直して補った(2004年ア・リーグ優勝決定シリーズ第5戦など)。 - リーグ優勝決定シリーズは1985〜2025年の80シリーズ(1994年は開催なし)。第1・2戦を同じチームが取ったのは40度で、もう一方の勝ち抜けは6度(6/40=15.0%)。第1・2戦の本拠地は、その2試合の本拠地球団で判定した。0勝2敗のチームが第1・2戦とも敵地だったのは23度で勝ち抜け4度(4/23=17.4%)、とも本拠地だったのは17度で2度(2/17=11.8%)。2020年は全試合が中立地(ア・リーグはサンディエゴ、ナ・リーグはアーリントン)で、記録上の本拠地で数えた。2020年を除くと、敵地で2連敗は22度で4度。
- ワールドシリーズは7回戦制の117シリーズ(1903年と1919〜1921年の9回戦制、開催のなかった1904年と1994年を除く。1907・1912・1922年の引き分け試合は勝敗に数えない)。0勝2敗は55度、勝ち抜けは10度(10/55=18.2%)。0勝2敗のチームが第1・2戦とも敵地だったのは40度で、勝ち抜け7度。9回戦制では1921年のジャイアンツも0勝2敗から勝ち抜けている。1985年以降に限ると0勝2敗は22度、勝ち抜けは1985・1986・1996年の3度。
- 0勝3敗は、7回戦制のリーグ優勝決定シリーズで17度、ワールドシリーズで25度の計42度。勝ち抜けは2004年のレッドソックスだけ。2004年の第3戦は19対8でヤンキース、第4戦(延長12回)は6対4、第5戦(延長14回)は5対4でレッドソックス(
game/{gamePk}/linescore)。 - ドジャースはブルックリン時代(ロビンズ・ドジャース)を含めて、全ラウンド(
gameType=F,D,L,W)で0勝2敗になった18度(2026年を除く)。1916・1947・1953・1955・1965・1966・1981・2018年のワールドシリーズ(8度で勝ち抜け3度)、1981・1995・1996・2004・2006・2023年の地区シリーズ(6度で勝ち抜け1度)、2008・2013・2020・2021年のリーグ優勝決定シリーズ(4度で勝ち抜け1度)。1978年のワールドシリーズは、ドジャースが2連勝してから4連敗した側で、0勝2敗の18度には入らない。 - 日本人選手は、
scripts/find-records.mjsが使う日本人選手の辞書で抽出した日本人選手のポストシーズン出場記録(src/data/jp-postseason.json、1995〜2025年)を、0勝2敗になったシリーズの両チームと年・ラウンド・球団で突き合わせた。出場していない選手(ベンチ入りのみ)は含まない。田中将大の2017年ア・リーグ地区シリーズ第3戦(gamePk 526479)は7回、92球、3安打、無失点、1四球、7奪三振で勝ち投手(boxscore)。 - 2026年のポストシーズンの形式は、MLB公式の日程(MLB.com 2026 MLB playoff and World Series schedule)、ワールドシリーズの本拠地の決め方はMLBの発表(2026年8月10日)、シードと1回戦免除はMLB.com のプレーオフの組み合わせ、3回戦制・5回戦制はMLB.com のブレーブスのポストシーズンFAQによる。各ラウンドの試合数(
gamesInSeries)と本拠地の順は、MLB Stats API の2026年の日程データでも確かめた。 - 第3戦の日程と予告先発は、MLB Stats API の日程データ(10月14日時点)による予定で、変更されることがある。
- 日付は現地時間。
数字はすべて MLB Stats API ほかの実データです。データの出典と方針