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大谷翔平、110打席本塁打なしで自己最長 ブルワーズの速球に空振り

2026年10月13日(日本時間) Baseball Archives 編集部 データ出典 MLB Stats API

この記事のポイント

  1. 本塁打なしは110打席。シーズンをまたいでも自己最長
  2. 優勝決定シリーズの打球4本は、すべて時速153キロ未満
  3. ゾーン内の直球への空振りは、地区シリーズの18.8%から44.4%に

ドジャースの大谷翔平は、ポストシーズンを含めて110打席本塁打が出ていない。8月18日(日本時間19日)の30号が最後で、2022年から2023年にシーズンをまたいだ104打席を超え、メジャーでの自己最長になった。

12日(同13日)のブルワーズとのナ・リーグ優勝決定シリーズ第2戦は、4番・指名打者で4打数無安打2三振。チームは4対7で敗れ、敵地で2連敗となった。このシリーズで目立つのは、速い直球への空振りだ。

大谷翔平、110打席本塁打なしで自己最長 ブルワーズの速球に空振り

このポストシーズンは6試合で20打数3安打、打率.150。本塁打はなく、三振は7つある。ポストシーズンだけで数えても47打席本塁打がなく、これも自己最長になった。

打順は地区シリーズで2番から5番、4番と動き、このシリーズは2試合とも4番。ロバーツ監督はシリーズ開幕前日の10日、選手全員に同じメッセージだとして「とにかく出塁することだ」と話していた(Full-Count、10月11日)。

ブルワーズは速い直球で押した

ブルワーズの投手陣は2試合で大谷に36球を投げ、27球が直球(フォーシーム、シンカー、カッター)だった。75.0%で、地区シリーズのブレーブスの66.7%より多い。8打席の初球は、8球すべてが直球だった。

違いは割合より速さにある。ブルワーズの直球は平均時速157.6キロで、ブレーブスは150.8キロ。156キロ以上の直球は、ブレーブスが5球に1球だったのに対し、ブルワーズは3球に2球だった。

大谷はゾーン内の直球をとらえられなかった。ストライクゾーンの直球を振って空を切った割合は、地区シリーズが18.8%、8月18日までの好調期が18.1%。このシリーズは9スイングで4回、44.4%になった。

第2戦の初回は、先発ヘンダーソンが直球を3球続けた。2球目はゾーンの上端の時速151.8キロを空振り。3球目はゾーンより約10センチ高い152.2キロに手が出て、空振り三振になった。

ただ、速さだけが原因とは言い切れない。好調期の大谷は、156キロ以上の直球を振って空を切ったのが25.8%で、それほど苦にしていなかった。この初回の直球も152キロ前後だった。

強い打球は4本中0本

前に飛んだ打球は2試合で4本しかなく、すべて時速153キロに届いていない。最も速い打球でも138.7キロで、平均は120.2キロ。地区シリーズは9本中5本が153キロ以上だった。

4本はスライダー、真ん中の高さのシンカー、カーブ、ゾーンより高い直球を打ったもので、球種も高さもばらばらだ。第1戦の8回には、159.5キロのシンカーを打ち上げ、三塁手へのフライになった。4本だけで、打球が弱くなったとまでは言えない。

変わっていないもの

振る速さは落ちていない。このシリーズの平均バットスピードは時速121.5キロで、好調期の120.1キロと同じ水準だ。ボール球に手を出す割合は36.8%で、地区シリーズの33.3%と大きく変わらない。打球4本のうち2本はボールの下を叩いた当たりで、上がりすぎも続いている。

なぜゾーンの直球に空振りするのか

スイング全体の空振りの割合は、地区シリーズの39.4%に対して42.1%で、ほぼ同じだ。変わったのは中身で、地区シリーズの空振りは13回中10回がゾーンの外の球だったが、このシリーズは8回中5回がゾーンの中だった。

地区シリーズで見えていたのは、バットがボールの下に入るずれだった。振る速さはそのままで当たる位置だけが下にずれていれば、高めの速い直球にはバットが届きにくい。8月19日以降のレギュラーシーズンでも、高めの直球を振っての空振りは好調期の30.6%から45.7%に増えていた。

ただし、これは計測値からの推論である。このシリーズの大谷は36球、スイング19回しかなく、体の状態との関係も計測値からは分からない。

連敗の後、ベッツは不振の大谷について「つらい。見ていてつらいよ」と話し、「僕たちには間違いなく彼が必要だ」と続けた(中日スポーツ、10月13日)。

第3戦は本拠地で左腕と

第3戦は14日(日本時間15日午前9時)、ドジャー・スタジアムで行われる。ブルワーズの予告先発は左腕のギャッサー。最初に見たいのは本塁打よりも、ゾーン内の直球にバットが当たるかどうかと、前に飛ぶ打球が153キロを超えるかどうかだ。


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この記事の数字について(出典・集計方法)
  • 地区シリーズの打球の平均速度は152.1キロ(9本)。リーグ優勝決定シリーズは120.2キロ(4本)。

  • 打席・成績は MLB Stats API の試合記録(レギュラーシーズン=gameType=R、ポストシーズン=gameType=P)で、米国時間2026年10月12日のリーグ優勝決定シリーズ第2戦(gamePk 849812)終了時点。ポストシーズンは6試合24打席、20打数3安打、四球3、三振7。

  • 110打席は、8月18日(gamePk 824319)の30号の後の3打席、8月19日〜9月27日のレギュラーシーズン18試合の83打席、地区シリーズ4試合の16打席(捕手の打撃妨害1つを含む)、リーグ優勝決定シリーズ2試合(gamePk 849809・849812)の8打席。10月10日の記事と同じく、四球・死球・打撃妨害を含む打席数で、ポストシーズンを含む。8月19日以降に限ると107打席になる。

  • 「自己最長」は、2018〜2026年の全試合(ポストシーズンを含む)のゲームログで打席数を数え、本塁打のあった試合は playByPlay で本塁打の前後の打席を分けて数えた。これまでの最長は、2022年9月11日の34号の後から2023年4月2日の1号までの104打席。

  • ポストシーズンだけの数え方では、2025年10月27日のワールドシリーズ第3戦の2本目の本塁打の後、同試合の5打席、2025年の残り4試合18打席、2026年の6試合24打席で計47打席・10試合(本塁打の出た試合を除く)。これまでの最長は2025年9月30日〜10月17日の8試合40打席。

  • 打順は各試合のボックススコアによる。地区シリーズは2番・2番・5番・4番、リーグ優勝決定シリーズは2試合とも4番。

  • 1球ごとの計測値は、レギュラーシーズンが Baseball Savant の1球データ(statcast_search、hfGT=R|)、ポストシーズン6試合が Savant の試合ごとのデータ(gf?game_pk=)による。第2戦は1球データの検索にまだ入っていなかったため、ポストシーズンは6試合ともこちらでそろえた。地区シリーズと第1戦の投球数(15・19・20・18・18球)は、1球データと一致する。

  • 「好調期」は開幕〜8月18日。空振り率は空振り÷スイングで、ファウルチップは空振りに含めない(10月10日の記事と同じ)。全体の空振りは好調期27.7%(259/934)、地区シリーズ39.4%(13/33)、リーグ優勝決定シリーズ42.1%(8/19)。ゾーンは Savant の zone(1〜9がゾーン内)。地区シリーズの空振り13回のうちゾーン外が10回、リーグ優勝決定シリーズは8回のうちゾーン内が5回。

  • ゾーン内の直球を振っての空振りは、好調期18.1%(63/348)、8月19日以降のレギュラーシーズン25.0%(15/60)、地区シリーズ18.8%(3/16)、リーグ優勝決定シリーズ44.4%(4/9)。ボール球を振った割合は、好調期30.6%(332/1084)、地区シリーズ33.3%(15/45)、リーグ優勝決定シリーズ36.8%(7/19)。

  • 「直球」はフォーシーム・シンカー・カッター。直球の割合はブルワーズ75.0%(27/36)、ブレーブス66.7%(48/72)。初球の直球はブルワーズ8/8、ブレーブス11/16。156キロ以上は97マイル以上で、ブルワーズ66.7%(18/27)、ブレーブス18.8%(9/48)。「高め」は本塁上の高さ3.0フィート(約91センチ)以上で、ブルワーズ40.7%(11/27)、ブレーブス29.2%(14/48)。大谷のストライクゾーン上端は3.37フィート(約102.7センチ)で、第2戦初回の3球目は3.70フィート(約112.8センチ)。

  • 高めの直球を振っての空振りは、好調期30.6%(48/157)、8月19日以降のレギュラーシーズン45.7%(16/35)、地区シリーズ25.0%(2/8)、リーグ優勝決定シリーズ50.0%(3/6)。好調期の97マイル以上の直球への空振りは25.8%(23/89)。

  • 強い当たりは打球速度95マイル(約152.9キロ)以上。地区シリーズ55.6%(5/9)、リーグ優勝決定シリーズ0%(0/4)。「ボールの下を叩いた打球」は Statcast の打球分類(launch_speed_angle)の Under、バレルは Barrel。試合ごとのデータには分類の列がないため、Savant の公開している速度と角度の区分で分類した(レギュラーシーズンの打球で照合し、372本中364本が一致)。リーグ優勝決定シリーズの Under は2/4、地区シリーズは4/9。

  • バットスピードは10月10日の記事と同じく、今季のスイングから遅いほう10%を除いた基準(65.3マイル)以上か、打球速度90マイル以上のスイングの平均。好調期840スイング、リーグ優勝決定シリーズ15スイング。

  • ロバーツ監督の発言は Full-Count(2026年10月11日、10日の会見。「全員に対して同じメッセージ」と述べたうえでの発言)、ベッツの発言は中日スポーツ(2026年10月13日、第2戦を報じた記事)によるもので、当サイトが取材したものではない。打球4本の内訳は、第1戦がスライダー(119.1キロ、左前打)とシンカー(114.3キロ、角度67度の三塁手へのフライ)、第2戦が高さ約120センチの直球(108.8キロ、三ゴロ)とカーブ(138.7キロ、左飛)。第3戦の予告先発は MLB Stats API の probablePitcher(10月13日時点)。

  • 球速・打球速度・バットスピードはマイル毎時から、飛距離はフィートから、高さはフィートからメートル法に換算した(1マイル=1.609344キロ、1フィート=30.48センチ)。

数字はすべて MLB Stats API ほかの実データです。データの出典と方針