この記事のポイント
- PS先発で味方が1試合に取った点は、松坂大輔の6.57点が日本人最多
- 同じ年のPS平均より2.14点多い。最少は黒田博樹の2.60点
- 山本由伸は5.11点。援護率では3位だが、1試合の得点では2位
ドジャースの山本由伸は6日(日本時間7日)、敵地アトランタでのブレーブスとの地区シリーズ第3戦に先発する予定だ。ポストシーズンの先発は10試合目になる。シリーズは1勝1敗で、ブレーブスの先発はクリス・セールが予定されている。
これまでの9先発で、ドジャース打線は計46点を取った。1試合あたり5.11点。同じ2024年と2025年のポストシーズン全体の平均4.10点より、1点ほど多い。日本人投手8人の中では2番目に多い数字だ。

1試合あたり何点もらったか
先発投手への援護を測る数字には、援護率(その投手が先発した試合のチーム総得点を、投手の投球回で割って9を掛けたもの)がある。9イニングあたりの数字で、1試合にもらえる点とは違う。降板後の得点も数えるため、早く降りた投手ほど大きく出る。
そこでこの記事では、先発した試合で味方が取った点を、そのまま1試合あたりにした数字を主に使う。比べる相手は、同じ年のポストシーズン全体の1チーム1試合あたりの得点だ。1995年から2025年までのポストシーズンで3試合以上先発した投手250人の中での順位も並べた。
ポストシーズンで3試合以上先発した日本人投手は8人いる。
| 投手(先発数) | 1試合の味方の得点 | 同じ年のPS平均との差 | 250人中の順位 | 1先発の投球回 | 援護率 | 防御率 | 勝敗 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 松坂大輔(7) | 6.57点 | +2.14 | 16位 | 5.10回 | 11.61 | 4.79 | 3勝1敗 |
| 山本由伸(9) | 5.11点 | +1.01 | 59位タイ | 5.93回 | 7.76 | 2.36 | 6勝1敗 |
| 吉井理人(3) | 4.67点 | +0.09 | 81位タイ | 4.33回 | 9.69 | 5.54 | 0勝1敗 |
| 田中将大(10) | 4.50点 | +0.29 | 89位タイ | 5.40回 | 7.50 | 3.33 | 5勝4敗 |
| 大谷翔平(4) | 4.25点 | +0.24 | 114位タイ | 5.08回 | 7.52 | 4.43 | 2勝1敗 |
| ダルビッシュ有(14) | 3.07点 | −0.92 | 199位 | 5.19回 | 5.33 | 3.96 | 5勝8敗 |
| 前田健太(4) | 3.00点 | −0.87 | 200位タイ | 3.92回 | 6.89 | 4.60 | 0勝1敗 |
| 黒田博樹(5) | 2.60点 | −1.35 | 225位タイ | 5.93回 | 3.94 | 3.94 | 2勝2敗 |
1995年から2025年のポストシーズン全体では、1チーム1試合あたり4.15点。日本人8人のうち5人はその年の平均を上回り、3人は下回った。
援護率は早く降りた投手ほど高く出るため、援護率で並べると順番が変わる。吉井は援護率9.69で2位だが、1試合の得点では3位。前田は援護率6.89でダルビッシュの5.33を上回るが、1試合の得点は3.00点で逆転する。1先発の投球回が4.33回、3.92回と短く、援護率が高く出ているためだ。
松坂は6.57点、黒田は2.60点
松坂の援護率11.61は、1先発5.10回と短めの投球回で膨らんだ面もある。ただ、1試合の得点に直しても6.57点で、同じ年のポストシーズン平均を2.14点上回る。250人の中でも16位で、日本人では飛び抜けている。
2007年のインディアンス(現ガーディアンズ)とのリーグ優勝決定シリーズ第7戦は5回2失点で、チームは11対2で勝った。ロッキーズとのワールドシリーズ第3戦は5回1/3を2失点、3回に6点が入って10対5で勝利した。2008年のリーグ優勝決定シリーズ第5戦は4回5失点で降りたが、0対7から8点を返してサヨナラ勝ちしている。
反対側にいるのが黒田とダルビッシュだ。黒田は1先発あたり5.93回と山本に並んで長く投げたが、味方の得点は1試合2.60点で、250人中225位タイ。2012年ヤンキースでのタイガースとのリーグ優勝決定シリーズ第2戦は、7回2/3を3失点、11三振で0対3の敗戦だった。
ダルビッシュの先発14試合と8敗は、どちらも日本人のポストシーズンで最多。その8敗で味方が取った点は、合わせて9点しかない。2点以内に抑えながら0対2で敗れた試合が3度ある。
2020年カブスでのワイルドカードシリーズ第2戦(6回2/3を2失点)、2022年パドレスでのリーグ優勝決定シリーズ第1戦(7回2失点)、2024年パドレスでの地区シリーズ第5戦(6回2/3を2失点)。3試合とも、相手先発は1点も取られていない。最後の試合でダルビッシュと投げ合い、5回無失点で勝ったのが山本だった。
山本由伸は、PSのほうが点をもらっている
2026年のレギュラーシーズン、山本が先発した28試合で味方は1試合4.71点を取った。MLB全体の平均4.48点をわずかに上回るが、ドジャースの1試合平均4.94点には届かない。援護率6.42が規定投球回に届いた46人中37位と低く出るのは、1先発6.61回と長く投げているためだ。
ポストシーズンの9先発では、これが5.11点に増える。同じ年のポストシーズン平均を1.01点上回り、そのうえで防御率2.36は8人で最もよい。2025年のワールドシリーズ第2戦は9回1失点で5対1、第6戦は6回1失点で3対1だった。
1人あたり3〜14試合しかなく、1試合の大量点で数字は大きく動く。第3戦でドジャース打線が何点を取るかは山本には動かせないが、その点を守れるかどうかは、これまでの9試合と同じく山本の投球にかかっている。
この記事の数字について
- 試合・成績はMLB Stats API。各投手のゲームログ(gameType=F・D・L・W)から先発した試合を拾い、その試合のラインスコアで所属チームの得点を取った。同じ試合のボックススコア(チーム得点・投球アウト数・自責点)でも数え直し、全試合で一致した
- 「1試合の味方の得点」=先発した試合でチームが挙げた総得点 ÷ 先発数。降板後の得点も含む
- 援護率=先発した試合でチームが挙げた総得点 ÷ その試合の投球回の合計 × 9。MLB援護率ランキング・援護率の解説記事と同じ定義で、ポストシーズンの先発試合だけを数えた。防御率・勝敗も先発試合だけ(山本由伸の2025年ワールドシリーズ第7戦の救援勝利、前田健太の救援23試合などは含まない)
- 「同じ年のPS平均」は、1995〜2025年のポストシーズン全1,097試合(schedule の gameType=F・D・L・W)の得点を年ごとに合計し、1チーム1試合あたりにしたもの(2024年4.21点、2025年4.01点など。31年全体では4.15点)。各投手の基準は、先発した試合の年の平均を先発ごとに足して先発数で割った。スコアは schedule とボックススコアの両方で数え、全試合で一致した
- 「250人中の順位」は、1995〜2025年のポストシーズンで3試合以上先発した250人(各試合のボックススコアで最初に投げた投手)を、1試合の味方の得点の多い順に並べたもの。1994年以前の先発は数えていない
- 山本由伸の2026年レギュラーシーズン:28先発で味方の得点132点、185回。援護率6.42はMLB援護率ランキング(規定投球回到達46人)による。MLB平均4.48点は30球団の総得点21,769÷4,858試合、ドジャースは801点÷162試合
- 松坂の2007・2008年のレギュラーシーズンの先発61試合は、1試合5.21点
- ポストシーズンで先発が1〜2試合の日本人は3人。野茂英雄(2先発・0勝2敗・味方の得点は計3点)、千賀滉大(2先発・0勝1敗)、今永昇太(1先発・0勝1敗)。表には載せていない
- 2026年のポストシーズンは10月5日終了時点。日本人投手の先発はまだない。山本由伸の第3戦の先発は、MLB Stats APIの予告先発による
- 日付は現地時間
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数字はすべて MLB Stats API ほかの実データです。データの出典と方針