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鈴木誠也FAへ メジャー5年で113本塁打、日本人で大谷に次ぐ

2026年10月8日(日本時間) Baseball Archives 編集部 データ出典 MLB Stats API

この記事のポイント

  1. 1年目から5年間の本塁打113は日本人で大谷に次ぐ2位、四球316は日本人最多
  2. 今季の四球81は日本人右打者のシーズン最多。出塁率.368は自己最高
  3. 同じ5年のOPSは、FA市場で並べて語られるアロザレーナを上回る

カブスの鈴木誠也外野手が、2022年に結んだ5年契約を終え、今オフにフリーエージェント(FA)となる。チームはワイルドカードシリーズでパドレスに2連敗し、9月30日(日本時間10月1日)に今季を終えた。鈴木はレギュラーシーズン143試合で打率.270、26本塁打、86打点。4年連続の20本塁打だった。

32歳で迎える初めてのFAで、米メディアの格付けでは打者の上位に名前が挙がる。その評価の土台になっているのが、メジャーでの5年間の積み重ねだ。日本人では最初の5年間の本塁打が大谷翔平に次ぐ2位で、2022年からの5年間に2000打席以上立った外野手・指名打者59人の中で、OPS(出塁率+長打率)は12位に入る。

鈴木誠也FAへ メジャー5年で113本塁打、日本人で大谷に次ぐ

今季は四球81、日本人右打者のシーズン最多

今季の鈴木で目立ったのは、四球の多さだった。81個は自己最多で、日本人の右打者としてシーズン最多になる。これまでの最多は、鈴木自身が昨季に記録した71個。1シーズンに60個を超えた日本人の右打者は、鈴木しかいない。左打者を含めた日本人全体では、上に大谷、福留孝介、村上宗隆、松井の計6シーズンがあり、7位タイになる。

四球が増えたぶん、塁に出る回数も増えた。出塁率.368は自己最高で、規定打席に達したメジャー135人の中で18位、ナ・リーグでは9位。96得点も自己最多で、チームではピート・クロウアームストロングの119得点に次ぐ2位だった。

シーズンの入りは遅かった。春のWBCで右膝を痛め、初出場は4月10日。5月は月間打率.190と落ち込んだが、6月から8月までの3か月は、いずれも月間OPS(出塁率と長打率を足した、打撃の総合力を示す数字)が.930を超えた。

ポストシーズンはワイルドカードシリーズの2試合に4番・右翼で先発し、7打数2安打1四球だった。

1年目から5年間では、本塁打は大谷に次ぐ2位

メジャー1年目から5シーズンの成績を、日本人の主な打者と比べると、次のようになる。

選手(5シーズン) 試合 本塁打 打点 四球 OPS
大谷翔平(2018〜22年) 581 127 342 260 .886
鈴木誠也(2022〜26年) 675 113 382 316 .823
松井秀喜(2003〜07年) 681 103 462 314 .856
イチロー(2001〜05年) 796 52 310 231 .819

本塁打113本は、大谷の127本に次いで日本人2位。松井秀喜の103本を10本上回る。打点382も松井の462に次ぐ2位で、四球316は松井の314を2つ上回って日本人最多になった。

ただし、大谷の5シーズンには、新型コロナの影響で60試合制だった2020年が入っている。試合数は鈴木より94少ない。

松井とイチローは6年目以降も本塁打を積み上げたため、通算では、鈴木の113本塁打は日本人4位にあたる。上にいるのは大谷(310本)、松井(175本)、イチロー(117本)の3人だけで、イチローまではあと4本。打点382も日本人4位だ。

右打者に限れば、鈴木が抜けている。本塁打、打点、安打、四球のいずれも日本人の右打者で通算最多で、本塁打の2位は城島健司の48本。日本人右打者のシーズン最多本塁打だけは、今季、ブルージェイズの岡本和真が33本で塗り替えた(それまでは昨季の鈴木の32本)。

通算1500打席以上の日本人で比べると、OPS.823は大谷の.949に次ぐ2位。松井の.822をわずかに上回る。

メジャーの外野手・指名打者で12位

同じ2022年から2026年の5年間を、メジャー全体で見てみる。この期間に2000打席以上に立った142人の中で、鈴木のOPSは23位だった。上位およそ6分の1に入る数字で、外野手と指名打者に限ると59人中12位になる。

カブスの中では、この5年間の本塁打113本はチーム最多。2位は、同じく今オフにFAとなるイアン・ハップの110本だった。

FA市場で鈴木と並べて語られることが多いのが、マリナーズのランディ・アロザレーナ外野手だ。同じ5年間のOPSは、アロザレーナの.782に対して鈴木は.823。打席は約430少ないのに、本塁打は3本、四球は15個少ないだけだ。

米メディアの評価と契約予想

米サイトのMLBトレードルーマーズは9月17日のFA格付けで、鈴木を5位に挙げた。アロザレーナと鈴木を、実績のある打者の中で「ほぼ同格の目玉」として並べ、どちらも総額7000万〜1億ドル(約111億〜158億円)程度の契約を得られる可能性があるとした。

2022年の今の契約は5年総額8500万ドルで、当時のレートで約101億円。予想の上限なら、総額でこれを上回る。

獲得に動く球団の名前も出ている。米メディアのジ・アスレチックは9月28日、ブルージェイズが今オフ、鈴木の獲得に動くとみられると伝えた。

一方、カブスは投手陣の立て直しを優先する。10月2日の報道によると、ジェド・ホイヤー編成本部長は、オフの補強の中心は投手になると話し、FAになる選手について「全員を引き留めることはできない」と述べた。

鈴木本人は、敗退した9月30日の試合後、移籍先を選ぶ基準を聞かれ、「家族が安心して住めるところが一番いいかなと」と答えている。

FA選手との交渉は、ワールドシリーズが終わると本格的に始まる。どの球団のユニホームを着ても、来季はあと4本でイチローの117本に並び、5本目で抜いて日本人の通算3位に上がる。日本人の右打者が通算3位以内に入るのは初めてになる。

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この記事の数字について(出典・集計方法)
  • 成績は MLB Stats API のレギュラーシーズン(gameType=R)の数字(10月7日取得)。ポストシーズンは gameType=F。
  • 日本人選手の比較は、当サイトの日本人メジャーリーガー一覧(78人)の年度別成績(yearByYear)を合算して数えた。「1年目から5シーズン」は打席に立った最初の5シーズンで、5シーズンのOPSは年度別の安打・四球・死球・犠飛・塁打から計算した。通算OPSの順位は、通算1500打席以上の12人で比べた。シーズン四球の順位は、日本人全選手の全シーズンで数えた(81個は4例で並ぶ)。
  • 右打者・左打者の区別は MLB Stats API の登録(batSide)による。大谷、松井、イチローはいずれも左打者。
  • 今季の出塁率の順位は、規定打席(502打席)以上のメジャー135人、ナ・リーグ68人で比べた。
  • 2022〜2026年の5年間の比較は、各年のメジャー全打者の成績を合算した。対象は5年間の合計で2000打席以上の142人。外野手・指名打者は、MLB Stats API に登録された現在の主な守備位置(左翼・中堅・右翼・指名打者・二刀流)で分けた59人。鈴木は5年間で2899打席、アロザレーナは3326打席。
  • FA格付けと契約予想は MLBトレードルーマーズの 2026-27 MLB Free Agent Power Rankings: Final Check-In(9月17日、スティーブ・アダムズ記者)による。予想であり、実際の契約とは異なることがある。
  • ブルージェイズの関心はジ・アスレチックのミッチ・バノン記者の報道(9月28日)を、Fastball On SI の記事(9月29日)から引いた。ホイヤー編成本部長の発言は MLBトレードルーマーズの Hoyer: Cubs To Prioritize Offseason Around Pitching(10月2日)、鈴木の発言はテレ東スポーツの報道による。いずれも当サイトが取材したものではない。
  • 円は三菱UFJ銀行の対顧客電信仲値で換算した。予想額は2026年10月7日の1ドル=158.45円、今の契約は契約した2022年3月18日の1ドル=118.69円。

数字はすべて MLB Stats API ほかの実データです。データの出典と方針