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山本由伸

山本由伸ドジャースブレーブス

山本由伸にロバーツ監督「失投は2球」 地区シリーズ快投をデータで検証

2026年10月7日(日本時間) Baseball Archives 編集部 データ出典 MLB Stats API

この記事のポイント

  1. ロバーツ監督「失投は2球」。4安打のうち強く打たれた2本は、どちらもカットボール
  2. 捕手スミス「怖がらない」。3ボールから投げた8球で、ボールは1球だけ
  3. スクーバル「勝てる自信が増す」。山本が投げたPS11試合で、チームは10勝1敗

ドジャースの山本由伸投手が、10月6日(日本時間7日)のブレーブスとの地区シリーズ第3戦で7回1失点、10奪三振と好投し、米国で称賛を集めている。ロバーツ監督は試合後の会見で、5回のピンチを最少失点でしのいだ場面を挙げ、「ヨシノブについては、いくら言っても言い足りない」と話した。

監督はこの日の山本の98球のうち、失投は2球だけだったと数えた。その数え方は、試合のデータとどこまで合うのか。

山本由伸にロバーツ監督「失投は2球」 地区シリーズ快投をデータで検証

監督の「失投は2球」 強く打たれた2本はどちらもカットボール

監督の挙げた2球は、データの上でも目立つ。監督が名前を挙げたのはマット・オルソンとレーン・トーマスへの1球ずつで、トーマスへの球はカットボールだったと説明した。4本の安打のうち、打球が速かった上位2本がこの2人のもので、どちらもカットボールを打っていた。

4回、オルソンは2球目の148.1キロを右前へ運んだ。打球速度は時速176.2キロで、この日、山本が許したいちばん速い打球だった。5回のトーマスは初球の146.9キロを左前へ。先頭のドゥボンに続く連打で無死一、二塁となり、この回の1失点につながった。

残る2本は、2回のハリスのバント安打(打球速度55.0キロ)と、5回のドゥボンのスプリットを打った左前打(133.9キロ)だった。

カットボールはこの日12球で、打者が前に飛ばした4球のうち3球が安打になった。直球33球とスプリット28球で許した安打は、合わせて1本しかない。

捕手の「怖がらない」 3ボールから8球、ボールは1球

3ボールになると、四球を嫌ってストライクを置きにいき、甘くなった球を打たれる投手は少なくない。捕手のウィル・スミスは、山本を「とにかく怖がらない」投手だと評した。

この試合で、カウントが3ボールになった打者は6人いた。山本がそこから投げた8球のうち、ボールになったのは5回、代打テレスへの1球だけ。残る7球はストライクか、打者が打ち返した球だった。6人のうち5人を打ち取り、そのうち3人は三振だった。

1回と3回のボールドウィンは、どちらもフルカウントからのカーブで空振り三振に仕留めた。勝負の1球は、2度とも直球ではなくカーブだった。

ブレーブスのワイス監督は、ボールドウィン、アクーニャ、オルソンの主軸3人の不振について問われ、「かなりいい投球と当たった。それも影響した」と話した。3人はこの日、山本に9打数1安打、4三振だった。

スクーバルの「勝てる自信が増す」 チームは10勝1敗

同僚のタリク・スクーバル投手は、山本が序盤に打たれても終盤に打たれても立て直してきたと話し、山本が登板すると「勝てるという自信が増す」と語った。シリーズが第5戦までもつれれば、その試合に先発する予定の左腕だ。

山本がポストシーズンで投げた11試合で、ドジャースは10勝1敗。敗れたのは、2025年の地区シリーズ第3戦、フィリーズ戦だけだ。

スクーバル自身も、2024年以降のポストシーズンで45回2/3を投げ、山本の63回に次ぐ2番目の投球回を記録している。

この日、強く打たれた2本は、どちらもカットボールだった。山本の次の登板では、監督がトーマスへの失投に挙げたこの球がどれだけ投げられ、どう打たれるかが、まず見るところになる。

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この記事の数字について(出典・集計方法)
  • 試合のデータは MLB Stats API(gamePk 849819、gameType=D=地区シリーズ)による。feed/live と playByPlay を別々に取得して球種・結果を数え、boxscore の投球数98、被安打4、奪三振10、四球1と一致することを確かめた。
  • 球種は MLB Stats API の分類による(直球33、スプリット28、カーブ15、カットボール12、シンカー6、スライダー4)。「前に飛ばした球」はインプレーになった球で、ファウルは含まない。カットボールのインプレー4球のうち安打3(ハリスのバント安打、オルソン、トーマス)、直球はインプレー7球で安打0、スプリットはインプレー4球で安打1(ドゥボン)。
  • 球速と打球速度はマイルから換算した(1マイル=1.609344キロ)。オルソンへのカットボール92.0マイル(148.1キロ)、打球速度109.5マイル(176.2キロ)。トーマスへのカットボール91.3マイル(146.9キロ)、打球速度94.6マイル(152.2キロ)。ドゥボンの安打は83.2マイル(133.9キロ)、ハリスのバント安打は34.2マイル(55.0キロ)。安打以外を含めると、2番目に速い打球は4回のハリスの三ゴロ105.5マイル(169.8キロ)。
  • ロバーツ監督のオルソンへの1球は、日テレNEWSの訳では「初球」とされている。この試合でオルソンが山本の初球を打った打席はなく、安打は4回の2球目のカットボール。本文では「オルソンへの1球」とした。
  • 「3ボールになった打者」は、打席の途中でボールが3つになった打者(ボールドウィン2打席、ハリス、テレス、アクーニャ、オルソン)。そこから投げた8球の結果は、見逃しストライク2、空振り2、ファウル1、インプレー2、ボール1。
  • 山本が登板した試合のチームの勝敗は、2024〜2026年の試合ごとの記録(stats=gameLog&gameType=P)による。11試合で10勝1敗。
  • 2024年以降のポストシーズンの投球回は、2024〜2026年のポストシーズン成績(stats=season&gameType=P、全投手)を年ごとに足した。山本63回、スクーバル45回2/3で、3位以下は37回2/3以下。ESPN も山本が「この3年のポストシーズンで、ほかのどの投手より17回1/3多く投げている」と伝えている。
  • 発言は次の報道によるもので、英語の発言は当サイトが日本語に訳した。当サイトが取材したものではない。ロバーツ監督は日テレNEWS(2026年10月7日)と Heavy(2026年10月7日)、スミスは Yahoo Sports(2026年10月7日)、スクーバルは ESPN(2026年10月6日)、ワイス監督は MLB.com(2026年10月6日)。
  • 日付は現地時間。

数字はすべて MLB Stats API ほかの実データです。データの出典と方針