Baseball Archives
山本由伸

最新山本由伸ドジャースブレーブス

山本由伸が地区シリーズ10奪三振 日本人3人目、PS防御率2.14

2026年10月7日(日本時間) Baseball Archives 編集部 データ出典 MLB Stats API

この記事のポイント

  1. 山本由伸が7回1失点10奪三振。日本人のPS二桁奪三振は3人目
  2. スプリットは振らせた10球のうち6球が空振り。今季の2倍近い
  3. PS通算防御率2.14。1995年以降にPS初登板・60回以上の49人で3位(上はリベラ・バムガーナー)

ドジャースの山本由伸投手は10月6日(日本時間7日)、敵地トゥルイスト・パークで行われたブレーブスとの地区シリーズ第3戦に先発し、7回を4安打1失点、10奪三振、1四球に抑えた。日本人投手のポストシーズン二桁奪三振は、黒田博樹、大谷翔平に続く3人目で、地区シリーズでは初めてだ。

ドジャースは3対1で勝ち、5戦3勝制のシリーズを2勝1敗とした。あと1勝でリーグ優勝決定シリーズに進む。10奪三振はポストシーズンでの自己最多で、これまでは昨年のワイルドカードシリーズ第2戦、レッズ戦の9個だった。

山本由伸が地区シリーズ10奪三振 日本人3人目、PS防御率2.14

日本人のPS二桁奪三振は3人目

日本人投手がポストシーズンの1試合で10個以上の三振を奪ったのは、これが3度目になる。最初は2012年、ヤンキースの黒田博樹がタイガースとのリーグ優勝決定シリーズ第2戦で奪った11個。2度目は昨年、大谷翔平がブルワーズとのリーグ優勝決定シリーズ第4戦で奪った10個だ。

3人の中で、7回以上を投げたのは黒田と山本。黒田は7回2/3を3失点に抑えたが、チームが1点も取れず0対3で敗れた。大谷は6回無失点で勝利投手になっている。地区シリーズで日本人が二桁の三振を奪ったのは、山本が初めてだ。

スプリットは10スイングで6空振り

この日の三振の多さは、空振りの多さから来ている。空振り率は、打者がスイングした球のうち、バットに当たらなかった割合を示す数字だ。ブレーブスの打者は山本の球に46回バットを出し、16回は空を切った。空振り率は34.8%で、今季のレギュラーシーズン全体の25.0%を大きく上回る。

目立ったのはスプリットで、振らせた10球のうち6球が空振りだった。今季のレギュラーシーズンは32.1%で、3球に1球ほど。この日は2球に1球を超えた。

10個の三振を決めた球は、スプリットと直球が4つずつ、カーブが2つ。直球の最速は1回に投げた時速157.6キロだった。スプリットは平均148.1キロで、直球の平均155.5キロより7キロほど遅いだけだった。ブレーブスのアルビーズは試合後、「彼は攻めてきて、投げたいところに投げていた」と話した。

3回までに奪った三振は6つ。1回は1死から、アクーニャを156.3キロの直球で見逃し三振に仕留めた。アクーニャはこの判定にチャレンジ(判定への異議)を使ったが、ストライクのまま変わらなかった。

ピンチは5回の1死満塁だけ

ドジャース打線はセールから4回に3点を奪った。1死一塁からエンリケ・ヘルナンデスが左翼へ2ランを放ち、2死後にフリーマンが右中間へソロを続けた。

4回に3点の援護をもらった直後の5回、山本はこの試合で唯一のピンチを迎えた。先頭のドゥボンとトーマスに連打され、1死後には代打テレスに4球続けてボールを与えて満塁。この日の四球は、この1つだけだった。

続くボールドウィンへの初球はスプリット。一ゴロの間に三塁走者が還り、1点を失った。次のアクーニャには3ボール1ストライクと不利なカウントになったが、147.6キロのスプリットで二塁ゴロ。失点はこの1点で止まった。テレスへの四球の後、山本は7回まで打者8人を続けて打ち取った。

PS通算防御率2.14は歴代でも上位

山本のポストシーズンの先発は、これで10試合目。救援で投げた昨年のワールドシリーズ第7戦を含めた通算は11試合、8勝1敗、防御率2.14になった。7回以上を投げたのは、昨年の2度の完投と合わせて3度目だ。

同じ物差しでほかの投手と比べてみる。地区シリーズができた1995年以降にポストシーズンで初めて投げた投手のうち、通算60回以上を投げたのは49人。その中で山本の防御率2.14を上回るのは、リベラの0.70とバムガーナーの2.11の2人しかいない。期間を区切らない全投手では、60回以上の89人の中で8位になる。

山本は試合後、「ポストシーズンなので、1イニングずつを考えていた」と振り返った。ロバーツ監督は「心拍数を落ち着かせる術を持っている」と評している。

第4戦は7日(日本時間8日午前7時開始予定)、同じトゥルイスト・パークで行われる。予告先発はドジャースがグラスノー、ブレーブスがタイラー・マーリー。

関連記事

この記事の数字について(出典・集計方法)
  • 試合の経過と成績は MLB Stats API の試合データ(gameType=D=地区シリーズ、gamePk 849819)による。feed/live、boxscore、playByPlay を別々に取得し、山本の投球回・被安打・失点・自責点・四球・奪三振・投球数・ストライク数、空振りの数、最速が一致することを確かめた。
  • 球速と飛距離はマイル・フィートから換算した(1マイル=1.609344キロ、1フィート=0.3048メートル)。直球の最速157.6キロは97.9マイル、直球の平均155.5キロは96.6マイル(33球)、アクーニャへの直球は97.1マイル、スプリットは平均92.0マイル(28球)、アクーニャを二ゴロにしたスプリットは91.7マイル。ヘルナンデスの本塁打は飛距離406フィート(123.7メートル)。
  • この試合の空振り率は MLB Stats API の投球データで数えた。スイングは空振り(捕手が止めたものを含む)・ファウル・ファウルチップ・インプレー、空振りは空振りだけで、ファウルチップは含まない。34.8%(16/46)。スプリットは60.0%(6/10)。ファウルチップを空振りに含めると37.0%(17/46)になる。
  • 今季のレギュラーシーズンの空振り率は Baseball Savant の1球データ(hfGT=R、28試合・2,734球)による。全体25.0%(337/1347)、スプリット32.1%(125/390)。定義はこの試合と同じ(ファウルチップは空振りに含めない。含めると全体28.1%)。集計元はこの試合と異なる。この試合は執筆時点で Savant に反映されていない。
  • 日本人投手のポストシーズン1試合の奪三振は、日本人メジャーリーガーのポストシーズン全記録に載る投手23人のポストシーズンの試合ごとの記録(gameLog、179試合)から数えた。10個以上は黒田(2012年10月14日、gamePk 345617)、大谷(2025年10月17日、813031)、山本の3試合。地区シリーズでの最多はこれまで大谷の9個(2025年10月4日)。
  • ポストシーズン通算(11試合・10先発・8勝1敗・63回・自責点15・58奪三振)は、通算成績(stats=career&gameType=P)と、2024〜2026年の試合ごとの記録を足した数字で突き合わせた。先発10試合だけなら60回1/3で自責点15、防御率2.24。
  • 「1995年以降にポストシーズン初登板」は、1995〜2026年のポストシーズン成績(年ごと、stats=season&gameType=P)を合算し、通算成績と投球回が一致する投手(1994年以前の登板がない投手)に絞った。60回以上は49人。1994年以前から投げている投手(通算防御率でシリング2.23、バレンズエラ1.98など)は除いた。期間を区切らない全投手(60回以上・89人)では8位で、上位7人のうち5人は1980年代以前の投手。
  • 第4戦の開始時刻と予告先発は、MLB Stats API の日程データ(10月7日時点)による予定で、変更されることがある。
  • 発言は、アルビーズが MLB.com(2026年10月6日)、山本とロバーツ監督が ESPN(2026年10月6日)に載った英語の発言を、当サイトが日本語に訳した。報道によるもので、当サイトが取材したものではない。
  • 日付は現地時間。

数字はすべて MLB Stats API ほかの実データです。データの出典と方針