ナショナルズ戦で3.2回、84球を投じた今井達也は、支配力の限界を露呈させた。
この試合、奪三振は3つ。リーグ平均(約8.6)を上回るペースで三振を奪う能力は健在だが、同時に3つの四球を与えた。3.2回で3奪三振・3四球という数字は、能力と課題が鮮明に分かれた局面を物語っている。
奪三振力は一級だが「支配力」が欠ける理由
今季の今井は、K/9(1試合9回あたりの奪三振数)が約10.9。リーグ平均の8.6を大きく上回り、単純な三振奪取能力なら上位レベルだ。ところが防御率6.06は、リーグ平均の4.1から2点以上かけ離れている。その差を埋めるのが、「制球」というもう一つの要素だ。
今季の奪三振と四球の差を示す**K-BB%が約13%**という水準は、制御と奪三振のバランスが崩れていることを意味する。この試合も3.2回で四球3つは、短いイニングの中では致命的。一球の重さが増し、失点につながりやすくなる構図が繰り返されている。
実力値と実績値の乖離が示す課題
セイバーメトリクスの指標「FIP」(運を除いた実力防御率の目安)は約5.11。実際の防御率6.06より低く、運の要素も含めれば「ここまで悪いわけではない」という解釈もある。だが短いスパンで見れば、四球が増えるたびに失点リスクは跳ね上がる。
奪三振で相手を圧倒する一方で、制球の安定性が求められるフェーズに差しかかっている。それが今季の成績——5勝4敗、63奪三振——の中身を決定づけている。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| この試合 | 3.2回 3奪三振 被安打4 四球3 自責2 球数84 |
| 今季 | 防御率6.06 63奪三振 52.0回 5勝4敗 |