珍記録・変わった記録
2026年 ・ 変わり種 ・ 公式順位表に出ない“渋い/珍しい”記録
敬遠・死球・盗塁死・暴投・完投など ・ 日本人は青で強調
今季の“渋い”リーグリーダー
もっとも敬遠された打者
それだけ警戒された、という勲章
- 1ヨルダン・アルバレス アストロズ33敬遠
- 2大谷翔平 ドジャース日本人16敬遠
- 3フアン・ソト メッツ15敬遠
- 4ジュニオール・カミネロ レイズ14敬遠
この記録の読み方
敬遠(intentional walk)は、相手投手が勝負を避けて意図的に四球を与えた数。打たれるリスクより、一塁を埋めて次打者と勝負するほうが得だと相手ベンチが判断した回数で、つまり「怖がられた回数」がそのまま数字になる。
2017年からは4球投げずに申告するだけで成立する申告敬遠が導入され、記録の付き方が変わった。上位に来るのは長打力のある中軸打者が多いが、後ろを打つ打者が手薄なチームほど敬遠されやすいという事情もあるため、打力だけでなく打線の並びも反映される数字になる。
もっとも死球を受けた打者
痛みと引き換えに出塁した数
- 1イバン・エレーラ カージナルス31死球
- 2サム・アントナッチ ホワイトソックス29死球
- 3ランディ・アロザレナ マリナーズ26死球
- 4ウィルソン・コントレラス レッドソックス24死球
この記録の読み方
死球(hit by pitch)を受けた数。四球と同じく出塁だが、当たった痛みと引き換えという点が違う。上位に並ぶのは、内角の球から逃げずに踏み込む打者や、ホームベースに極端に近く立つ打者が多い。
出塁率の計算には死球も含まれるため、死球の多さがそのまま出塁の武器になっている打者もいる。一方で死球は故障につながりやすく、多い年ほど離脱リスクも上がる。数字の裏側に、打席での立ち位置という各打者の哲学が出るカテゴリ。
三塁打の名手
俊足と度胸がないと踏めない三塁
- 1コービン・キャロル Dバックス17三塁打
- 2ジェイク・マッカーシー ロッキーズ13三塁打
- 3オットー・ロペス マーリンズ9三塁打
- 3ヘラルド・ペルドモ Dバックス9三塁打
この記録の読み方
三塁打は、打球の質と走力と判断が全部そろわないと生まれない。長打を打つ力があっても足が遅ければ二塁で止まり、足が速くても打球が野手の間を抜けなければ始まらない。本塁打が増え続ける現代MLBで、三塁打は逆に減り続けている記録でもある。
球場の形も強く影響する。外野が広く、フェンスが不規則な球場を本拠地にする選手ほど三塁打が出やすい。上位に入る選手は、走力に優れた中距離打者や、広い球場を本拠地にするチームの選手に偏る傾向がある。
もっとも盗塁死した選手
果敢に走って刺された回数
- 1チャンドラー・シンプソン レイズ14盗塁死
- 2フェルナンド・タティスJr. パドレス13盗塁死
- 3ヤコブ・マルゼー マーリンズ12盗塁死
- 3ザック・ネト エンゼルス12盗塁死
この記録の読み方
盗塁を試みて刺された数。一見すると不名誉な記録だが、そもそも走らない選手はここに名前が出ない。上位に並ぶのは「たくさん走った選手」であることが多く、盗塁数のランキングと顔ぶれが重なる。
見るべきは回数そのものより成功率で、一般に盗塁は成功率75%を超えないとチームの得点期待値を下げるとされる。盗塁数と盗塁死をセットで見ると、その選手の走塁が本当にチームの得点につながっていたのかが分かる。2023年の牽制制限・ベース拡大以降は成功率が全体的に上がっている点も踏まえたい。
併殺打が多い打者
TOP20 →ゲッツーに倒れた数(不名誉な記録)
- 1ジュニオール・カミネロ レイズ26併殺
- 2フレディ・フリーマン ドジャース22併殺
- 2マニー・マチャド パドレス22併殺
- 4ジョシュ・ベル ツインズ20併殺
犠打(送りバント)の名手
自分を犠牲にチームを進めた数
- 1デビッド・ハミルトン ブルワーズ13犠打
- 2タイラー・ハイネマン エンゼルス12犠打
- 2ニッキー・ロペス レンジャーズ12犠打
- 2テイラー・ウォールズ レイズ12犠打
この記録の読み方
自らアウトになって走者を進める犠牲バントの数。日本のプロ野球と比べると、MLBの犠打はきわめて少ない。アウトを1つ差し出す代わりに得られる進塁は割に合わないというセイバーメトリクスの分析が浸透し、戦術として使われなくなったためだ。
2022年に両リーグで指名打者制が導入され、打撃の苦手な投手が打席に立たなくなったことで犠打はさらに減った。それでも上位に名前が出るのは、下位打線の守備型選手や、僅差の終盤に手堅く1点を取りにいくチームの選手。少ないからこそ、そのチームの野球観が見えるカテゴリでもある。
完投の多い投手
TOP20 →継投全盛の今どき貴重な完投
- 1サンディ・アルカンタラ マーリンズ1完投
- 1ブラクストン・アシュクラフト パイレーツ1完投
- 1シェーン・バズ オリオールズ1完投
- 1ノア・キャメロン ロイヤルズ1完投
暴投の多い投手
荒れ球の証(またはワンバウンドの魔球)
- 1クレイトン・ビーター ナショナルズ12暴投
- 1トレバー・リチャーズ ホワイトソックス12暴投
- 3ショーン・バーク ホワイトソックス11暴投
- 4ブランドン・スプロート ブルワーズ10暴投
この記録の読み方
捕手が普通に捕れない球を投げて走者を進めてしまった数。単純な制球難のこともあるが、上位に並ぶのはむしろ「落差の大きい変化球を持つ投手」であることが多い。ワンバウンドするほど鋭く落ちるスプリットやスライダーは、空振りを奪える代わりに後逸のリスクを伴う。
つまり暴投の多さは、奪三振の多さと表裏一体になりやすい。捕手のブロッキング能力にも左右されるため、投手個人の指標として読むときは、同じ battery を組む捕手の傾向もあわせて見ておきたい。
ボークの多い投手
めったに記録されない反則投球
- 1サンディ・アルカンタラ マーリンズ3ボーク
- 1ケビン・ガウスマン カブス3ボーク
- 1今井達也 アストロズ日本人3ボーク
- 1ユーリー・ペレス マーリンズ3ボーク
この記録の読み方
投球動作の反則で走者の進塁が認められるボーク。1シーズンで数個記録すればリーグ上位に入るほど珍しく、そもそも年間0の投手が大多数を占める。セットポジションでの静止不足、投球動作の中断、けん制の踏み出し方など、規則の細部に触れて取られることが多い。
2023年のピッチクロック導入以降、投手は限られた時間で投球動作に入る必要が生まれ、けん制回数にも制限がかかった。導入初期はボークが一時的に増えたが、その後は各投手が適応している。ランキングに載るのは、独特のクイックモーションを持つ投手や、走者を強く意識してけん制を多用するタイプ。
与死球の多い投手
打者に当ててしまった数
この記録の読み方
打者にぶつけてしまった数。制球の粗さが直接出る記録だが、内角を厳しく攻める配球を選んでいる投手ほど数字が伸びるという側面もある。逃げずに内角を突くのは有効な攻め方で、その代償として死球が増えるという構図になる。
投球回数が多いほど機会も増えるため、規定投球回に達する先発投手が上位を占めやすい。純粋な荒れ球なのか、意図した内角攻めの結果なのかは、四球率とあわせて見ると判断しやすい。四球が少ないのに死球が多い投手は、狙って内角に投げている可能性が高い。
もっとも負けた投手
TOP20 →投げ続けた証でもある最多敗戦
- 1シェーン・バズ オリオールズ15敗
- 1タナー・ビビー ガーディアンズ15敗
- 1ブレイディ・シンガー レッズ15敗
- 4カイル・ブラディッシュ オリオールズ14敗
失策の多い選手
たくさん守った証でもあるエラー数
- 1オットー・ロペス マーリンズ21失策
- 1トレア・ターナー フィリーズ21失策
- 3CJ・エイブラムス ナショナルズ20失策
- 3ジュニオール・カミネロ レイズ20失策
この記録の読み方
記録員が「普通のプレーなら捕れた・さばけた」と判断した守備の失敗。打球の飛ぶ位置に依存するうえ、記録員の主観も入るため、守備力の指標としては古くから限界が指摘されてきた。守備範囲が広く難しい打球に届く選手ほど、エラーの機会そのものが増えるという逆転も起きる。
上位に並ぶのは、遊撃手・三塁手といった打球が速く送球距離の長いポジションと、出場試合数の多い選手。現在はUZRやOAA(実際の打球をアウトにできた確率との差で測る指標)といった、守備範囲まで含めて評価する指標が主流になっている。エラー数はあくまで「目に見えた失敗の回数」として読みたい。
捕逸の多い捕手
捕り損ねてランナーを進めた数
- 1フランシスコ・アルバレス メッツ10捕逸
- 2カーター・ジェンセン ロイヤルズ9捕逸
- 3シア・ランゲリアーズ アスレチックス7捕逸
- 3ダルトン・ラッシング ドジャース7捕逸
この記録の読み方
捕手が捕れるはずの球を後逸して走者を進めた数。投手側の責任になる暴投との線引きは記録員の判断によるため、同じようなプレーでも暴投と捕逸に分かれることがある。
捕逸が増えるのは、ナックルボーラーのように軌道の読めない球を受ける場合や、落差の大きい変化球を多投する投手陣を抱えるチームの捕手。つまり捕手個人の技術だけでなく、誰の球を受けているかが強く効く。現在の捕手評価は、後逸の少なさに加えてフレーミング(際どい球をストライクに見せる技術)まで含めて測られる。
ルーキー(新人)記録
新人 打者(本塁打順)
今季デビュー資格のルーキー打者リーダー
新人 投手(奪三振順)
今季デビュー資格のルーキー投手リーダー
- 1メッツ ・ 24歳 ・ 194奪三振・防御率3.16・12勝
- 2ガーディアンズ ・ 25歳 ・ 193奪三振・防御率2.56・12勝
- 3レッドソックス ・ 23歳 ・ 171奪三振・防御率3.03・9勝
- 4ガーディアンズ ・ 30歳 ・ 158奪三振・防御率3.60・15勝
- 5エンゼルス ・ 22歳 ・ 142奪三振・防御率2.97・9勝
- 6パイレーツ ・ 23歳 ・ 140奪三振・防御率4.50・8勝
年齢の記録
規定級に出場した選手の中での最年長・最年少(年齢はMLB表記)。
歴代の珍記録・トリビア
APIで自動取得できない歴代の記録を、出典を明記して収録しています。
年齢の珍記録
ジェイミー・モイヤーが2012年(当時49歳)にメジャーで勝利投手となり、史上最年長勝利記録を樹立した。
サチェル・ペイジが1965年、59歳でメジャーのマウンドに立ち、史上最年長出場記録として知られる。
ワールドシリーズの珍記録
ジャック・モリスが1991年ワールドシリーズ第7戦で延長10回を完封し、チームをサヨナラ勝ち・世界一へ導いた。
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