松井裕樹がドジャース戦に登板し、わずか0.2回で降板した。被安打は0だったが四球2、自責点0、球数14という内容で、奪三振は記録できなかった。数字だけ見れば失点なしの無傷登板だが、制球に苦しんだ跡がはっきりと残る一戦だった。
防御率2.03の裏にある「もう一つの数字」
今季の松井は31.0回を投げて防御率2.03、34奪三振という好成績を残している。リーグ平均の防御率が約4.1とされる中で、この数字は文句なしの一級品だ。しかし、セイバーメトリクスの指標FIPで見ると話は少し変わってくる。FIPは本塁打・四球・奪三振など投手自身がコントロールしやすい要素だけで算出される「運を除いた実力防御率」で、松井の今季FIPは約4.47。これは実際の防御率2.03とは2倍以上の開きがあり、守備や併殺、走者の巡り合わせといった「運」の要素が今季の好成績を大きく後押ししていた可能性を示唆する。
この日の四球2つが示したもの
この試合の四球2つは、まさにそのFIPが警告していた「制球の不安定さ」を象徴する内容だった。0.2回で2つの四球を与えるペースは、シーズンを通じたK-BB%約13%という支配力の高さとは対照的で、本来の強みである奪三振も0に終わった。結果として自責点はつかず記録上は無傷だが、内容面では今季ここまでの好調がどこまで持続可能かを占う上で、見過ごせない一戦になったと言える。次回登板でどちらの数字に近い投球を見せるのか、注目したい。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| この試合 | 0.2回 0奪三振 被安打0 四球2 自責0 球数14 |
| 今季 | 防御率2.03 34奪三振 31.0回 0勝1敗 |